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「そもそも別の場所で殺されてカバンだけが持ち出されたなら、彼女の痕跡がその辺にあるわけがないじゃないか」 「なら死体はどこにある」 「さぁ。でも、何も無いということは無いと思うよ」 「そこに行きたいってこと?」 僕が頷くと、「何故俺が?」とイラついたように一ノ瀬くんは問いかけた。ついでに溜息を漏らしている。 「仕方ないじゃないか。志賀くんの回復を待っていたら、警察が犯人を捕まえてしまう」
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