現実はシビアで

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 優姫が、同性に恋する自分のことを受け入れ、この恋を応援してくれた。  社会的に自分のおかれる立場にまだ不安はあるが、1人味方ができただけでとても心強く感じる。  優姫とは、お互いに帰宅部なこともあり会う回数は少なくなかった。ときどき優姫と会った時に彼女の話ができれば、それなりに発散できて、彼女の側でも以前のように普通に振る舞えた。  毎朝、教室に入ると彼女がいて、挨拶をかわすと、自然と会話に続いていく。そんな毎日にいつも幸せを感じて、一層楽しい学校生活を送っていた。  そんなある日の放課後。わたしは友人2人とバーガーショップで寄り道をした。特にこれといった特別な話をする訳でもなく、何気ない会話が続く。   「今2人って付き合ってる人いるの?」  1人の友人が言ったこの言葉も、この何気ない会話の一部だった。
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