現実はシビアで

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 きっと、同性愛者を身近に持つ人が、そういるとは限らない。信頼できる友達はいるが、誰に話せば良いのか、何を基準に考えれば良いのか分からなかった。  誰に話しても大丈夫な気もしたし、誰にも話してはいけない気もした。  話したところでなにか変わるわけでもないし、どちらかというと、悪い状況に陥りかねない。  しかしわたしは、そんなリスクを背負いながらも、この気持ちを友人に話すことを決心した。  いきなり今のクラスの友人に話して、失敗してしまえば、わたしの残りの高校生活はお終いかもしれない。  最悪の場合の話だとしても、それは怖かったので、高校が違い、一番信頼できる優姫(ゆうき)に話すことにした。
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