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「はい……、はい! あの、すぐ行きます!」
連絡は、病院からだった。
「郁実が……、起きた!」
病院から、郁実の意識が戻った、と連絡が入ったのだ。
面会時間は決まっているので、顔を見ることはできない。
だが、それでも颯真は病院へ向かわずにはいられなかった。
それこそ、自分が人を撥ねるような勢いで車を飛ばした。
病院へ到着したが、ICUの扉が開くことはない。
だが、この向こうで郁実が眼を開けているのだ。
「よかった。……よ、かったッ……」
最悪、もう二度と眼を覚まさないんじゃないか、と思っていた。
後は、面会時間まで待つだけだ。
颯真は、久々に晴れ晴れとした心地だった。
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