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「あのさぁ」
「はい!」
実に不機嫌そうな、颯真の声。
スタッフは、あえて明るい声で返事をした。
「この収録、没にしない?」
「いや、五条さん。それは無いでしょ」
颯真の気まぐれに散々付き合ってきたはずのスタッフも、この提案には汗をかいた。
「五条さん、お疲れなんですよ」
「ちょっと、一服しませんか?」
「おお、都合のいいことに、すぐそこに喫茶店が!」
颯真の機嫌を治すべく、スタッフは半ば無理やり彼を喫茶店に押し込んだ。
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