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使ってくれるのは有り難いし編集部に恩もあるが週刊誌は時間の制約が辛いところだ。
「日本に電話してるの?」
麗奈がリビングに出てきた。
「ああ…おはよう」
「おはよ。
気がついたら横にいなくてびっくりした」
早朝でもあり彼女がよく寝ていたのでそっと起き出して来たのだが。
「悪い。
人にやってもらった仕事が気になって」
麗奈はちょこんとソファーに腰かけた。
「私のせいでお仕事休んじゃってるよね」
「そんな顔するな。
こっちでもできる事は色々やってるから」
しゅんとしてしまった麗奈をそっと抱き寄せた。
だがその表情は晴れない。
「やっぱり来なければよかったかな」
呟いた表情は暗い。
こんな弱音を吐くのは初めてだった。
「何か…あったのか?」
一度俺の顔を見ると麗奈は躊躇いがちに口を開いた。
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