取引先のあの人

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「泉さんと、もう一回くらいやりたかったなぁ」 史人は膝に顔を埋めながらため息をついた。 ——端的に言うと、すごくよかった。 最初は戸惑っているばかりだった泉が、だんだん積極的になっていく過程も。 あの大きな指も。 もちろん、アレも。 「いやー、だめだって。相手はこれから単身赴任になるんだろ? やめておかないと不倫の沼にはまるぞ」 ——優太の言うことはもっともだ。 「でもすごくよかった。燃えたんだもん」 「そのまま燃え尽きちまえよ」 言い放たれ、史人はいささかむっとした。 自分はさんざん遊んでおいて、史人には禁欲を強いる。 3大欲求で最もプライオリティの高いそれを禁じられることがどれほど辛いのか、この男にはわからないのだ。 「俺だって、お前に迷惑かけないようにずいぶん我慢したんだよ。たまには——」 「冷蔵庫のちくわにでも突っ込んでろよ」 優太がひゃひゃひゃと笑う。 「そんなこと言うなら、お前がやらせろ」 「残念。今日の分のセーエキはすでに枯渇した」 「うるさい。さっさとチンコ出せ」 今度は史人が、優太のふくらはぎめがけて足蹴りした。
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