白いリアル

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「どお?スープ作ったんだけどさ」 昨夜クラブで声をかけた、女優志望とか言ってたナントカちゃんが、とびきりの笑顔で私の顔を覗き込んだ。「そろそろ朝ごはんにしない?あ、日曜日の朝って、アニメ観ていい人?」 ナントカちゃんは、さっさとお気に入りのアニメにチャンネルを合わせると、カップスープ(インスタントで賞味期限は先週息絶えたやつ)をズズっと飲んだ。 「声優さんって声変わらないね」 と彼女がつぶやいた。 「そうっすね」 超どうでもいい話題なので、私は適当に返事をした。彼女とまあ昼ご飯くらいは一緒にいてもいいかな、とか、火曜日になったらフェスの予約でもしようかな、とかぼんやり考えて。
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