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朝目覚めてから数時間後、お母さんが起きて来た。その音を聞いて、私も二度寝を諦めて一階へと階段を降りて行く。
しばらくは二人で、おじいちゃんとの思い出を話していた。おじいちゃんの棺桶に、食べ物を入れる白い袋を入れるんだけど……その袋に何を入れるか。つまりは、おじいちゃんの好物は何か。
「もっと話、聞いてあげれば良かったなぁ……」
お母さんが泣きそうな声で言ったけど、私は何も言えなかった。下手な慰めの言葉なんか、きっと意味ないから。
その後、私の提案でおじいちゃんに手紙を書いた。ほんとはお母さんと私のだけじゃなくて、お兄ちゃんたちのも入れたかったんだけど……お兄ちゃんは泣いたら止まらなくなっちゃうから、そんなの可哀相やから、二人分だけ。それから、簡単にだけど、絵を書いた。真ん中におじいちゃんがいて、その周りを囲むようにして、家族五人が笑ってるの。簡単ではあるけど、それでも頑張って特徴とらえたし……これで、寂しくないよねって、さ。
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