56人が本棚に入れています
本棚に追加
「俺が酔わせたからな」
「は?だって........お前........は!?」
ここで縁に騙されていたと気づかないほど、俺はバカではない。
「こういうことになりたくて酔わせたんだよ。お前に弱い酒って嘘ついて甘くて飲みやすいけど度数高い酒、飲ませたんだ」
「........っ、なんのためにそんなこと」
「莉央としたかったからじゃん」
「ふざけんなよ........そんな無理やりでお前は満足かよ」
隼以外と身体を繋げるつもりなんてなかったのに。
前なら誰でもよかったけど、いまは隼以外考えられなくて吐き気がする。
「気持ち良さそうに鳴いてたよ」
「うるせぇ。黙れ」
前なら縁とこうなれて嬉しかったはずなのに、いまはもう気持ち悪さしか残らないなんて、人の気持ちってのは移ろいやすい。
「いいじゃん、今日休みだしもう1回くらいしとこうよ」
「やめ........んっ」
俺の抵抗もむなしく、簡単に縁の力に負けて言いなりになってしまう。
「可愛い、本当に可愛い。昨日も可愛くて、何度も何度も」
「何度もしたのかよ........どーりで」
身体が怠いと思った。
隼としたあともいつも身体は重たいけど、いつも俺の身体をいたわってくれた。
あぁ、俺はやっぱり隼がいいんだとこんな所でも思ってしまう。
「........っ、縁は他にも相手いんだろ?」
最初のコメントを投稿しよう!