第3章:命の叫び

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高層ビルの窓ガラスは風で割れたのだろう 室内にも雪が入っている様だった。 悲惨だったのは自動車で移動していた 人達である。 渋滞で雪にはまって完全に 動けなくなっている車が溢れかえっていた。 車内を(のぞ)くと運転手や同乗者は 蒼白(あおじろ)い顔をしている。 積雪によって車の排気口が塞がれ 車中にガスが逆流して一酸化炭素中毒で 亡くなったのだ。 車の窓から車外に出ようとしたのか 歩道の雪山に頭を突っ込んだまま 動かない人もいた。
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