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 数日後、親爺が覚悟していた通りになった。  屋敷が紅蓮の炎に包まれ、火の海と化し、金庫のあるリビングに居た親爺はリビングにも火の手が回らない内に熱対策として水を入れて凍らせたペットボトル3本と共に俺を金庫の中に閉じ込めた。  その際、施錠したが、それは火災中に天井の梁等が落下して金庫に当たった弾みに金庫が倒れて開扉することとギャング一味の金庫破りが解錠出来ることを想定してのことだった。  俺が金庫に閉じ込められてから程なくしてリビングも燃え出したらしく氷が溶け始め、時間を経るにつれ溶ける速度が増していった。  お陰で気化熱効果が働いて金庫の中は快適だ。  だから俺は安心して眠りについた。  
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