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月夜の秘密と想い
僕は愛と黒百合が大好き。だから僕はこの空間を作った。何も無いただの真っ白な部屋。その部屋で三人楽しく暮らすのが僕の夢でもあり望みでもある。黒百合はこの事を知っているし同意もしてくれた。愛にはバレないように芝居をしないと、僕達が愛のーーであることは隠さないと。黒百合を白い部屋に連れて行くと床で寝ている愛がいた。全く、あんなところで寝たら風邪引いちゃうよ。
「あっ、見て黒百合」
「あいつ何であんなところで寝てるんだよ。風邪ひいちまうし起こすぞ」
黒百合がそう言うと僕は愛に近づいて起こした。
「起きて! ねぇ、起きて! ねぇ、ねぇ、起きて!」
「………う~ん。……誰?」
愛はようやく起きたけど、まだ眠たそうに目を擦ってる。すると僕の後ろ隣にいる黒百合が話し出した。
「こんなところで寝ると風邪を引いちまうだろ。さっさと起きろ」
相変わらず黒百合は口が悪いな。女の子らしさの欠片も無いよ。愛が怖がっちゃうよ。ここは僕がフォローしないと。
「もぉ~。黒百合は口が悪いよ。ごめんね、黒百合口は悪いけどとても優しい女の子なんだよ」
「お前は黙ってろ」
「僕の名前はお前じゃないよ! 月夜だよ」
黒百合は本当に口が悪いな。ちゃんと名前で言ってほしいよ。あっ、黒百合と言い争ってる場合じゃない。
「黒百合、ちょっとこっちに」
「あっ? 何だよ」
僕は黒百合の腕を引っ張って聞こえない位の声で黒百合に話しかけた。
「どうする? きっと僕達の事知らないよね」
「確かに、あいつにとって俺達は初対面だからな」
そう、愛は僕達の事は知らない。記憶が抜けちゃったのかな。表情が真顔過ぎるけどやっぱり愛は可愛い!ここは自己紹介をしとこう。
「じゃあまず僕から紹介するね。僕の名前は月夜。月の夜と書いて月夜、よろしくね。好きな物は君だよ! 勿論黒百合も好きだよ!」
僕はこの秘密を隠し続ける。愛する二人と長く一緒に居られるのなら、僕は手段を選ばない。
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