第一話

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「なに、無理にとは言わない。だが今回の主役は僕たちだ。邪険に扱われることはないと思う。それに、ヨゼや僕もいるんだ。気まずくなったら僕らの方に逃げればいい」 「二人は参加するんだね。なんだか少し意外」 「ヨゼはウォーウルフを連れて参加するそうだよ。僕も、少し乗り気ではいる。こういう経験はなかったから、新鮮かもしれないと思ってね」 「そっか」 顎に手をやり、考えるフフ。今、返事をもらうのは難しいだろう、とアスルは思い、口を開く。 「今すぐに答えなくてもいい。答えが出たら声をかけてくれれば、それで」 「ごめん。ありがとう」 「それじゃあ、僕はこれで失礼するよ」 アスルが立ち上がり、席から離れた。フフは去っていくアスルの後ろ姿を見つめる。この事を伝えるために、わざわざ来てくれたのだろうか。 フフは書物に目を通していく。が、頭の中はパーティーのことでいっぱいだった。参加してみたい。しかし、馴染めるだろうか、と不安が拭えない。かといって断るのも、なんだか心苦しい。 勉強ばかりしてきたフフには難問だった。だが三十分ほど悩んだ末、答えは出た。 「参加、しようかな」 となれば、明日にでもアスルに返事をしよう。きっと快く応じてくれるはずだ。
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