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「なに、無理にとは言わない。だが今回の主役は僕たちだ。邪険に扱われることはないと思う。それに、ヨゼや僕もいるんだ。気まずくなったら僕らの方に逃げればいい」
「二人は参加するんだね。なんだか少し意外」
「ヨゼはウォーウルフを連れて参加するそうだよ。僕も、少し乗り気ではいる。こういう経験はなかったから、新鮮かもしれないと思ってね」
「そっか」
顎に手をやり、考えるフフ。今、返事をもらうのは難しいだろう、とアスルは思い、口を開く。
「今すぐに答えなくてもいい。答えが出たら声をかけてくれれば、それで」
「ごめん。ありがとう」
「それじゃあ、僕はこれで失礼するよ」
アスルが立ち上がり、席から離れた。フフは去っていくアスルの後ろ姿を見つめる。この事を伝えるために、わざわざ来てくれたのだろうか。
フフは書物に目を通していく。が、頭の中はパーティーのことでいっぱいだった。参加してみたい。しかし、馴染めるだろうか、と不安が拭えない。かといって断るのも、なんだか心苦しい。
勉強ばかりしてきたフフには難問だった。だが三十分ほど悩んだ末、答えは出た。
「参加、しようかな」
となれば、明日にでもアスルに返事をしよう。きっと快く応じてくれるはずだ。
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