24人が本棚に入れています
本棚に追加
/82ページ
一方その頃
997年4月5日。朝の6時ごろ。
僕は、親友のレオや現地で知り合った狼族のシリーと一緒に、冒険者街の安宿に泊まっていた。
実は今、就職活動が上手く行かず、所持金さえも心もとない状況となっている。
「なあ、タイショー…今日はどこ行く?」
「そう、だね…」
僕はそう言いながら地図を広げた。
「パルチザン…というギルドは、まだだね」
「ぱるちざん? なんか強そうじゃね?」
そうレオ君が言うと、シリーは腕を組んだ。
「やめた方がいい思うよ。かつて御三家に数えられたギルドだけに、入るのは大変だし…今は、バビルールっていう悪い冒険者に支配されてるんだ。関わらないほうがいいよ」
「なるほど…」
どうやら、苦難の就職活動はまだまだ続きそうだ。
最初のコメントを投稿しよう!