エピローグ

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エピローグ

俺は今、地元に帰っている。 バイクは快調そのものだった。 結局、この旅は何だったのだろう。 最初は自殺しに行った。 しかも忘れられない元彼女の住む街で。 最低だ。 そこで何かに気付いて死ねなくなった。 その後、何故か自殺で傷付いた家で親切にされた。 神様というものがいるならば、きっといたずらが趣味だと思う。 実際、病気には何ら影響はない。 急に治るようなものではないのだ。 気の遠くなるくらい一つ一つ、認知して、儀式的な行為を意味のないものだと理解してそしてそれをやらないことに耐えていく。 俺はそれを投げ出し、死のうとしたが、間違いだった。 俺はいいだろう。 何も考えなくなる。 ただ周囲はどうだ。 ウイルスのように心の病を撒き散らすかもしれない。 だったら、それだったら俺1人が耐えればいい。 そしていつかきっとそれに打ち勝ってやる。 この旅で奇跡は一体、いくつ起きたのだろう。 もしかすると一つもないのかもしれない。 すべては偶然でただのきまぐれでなのかもしれない。 でも一つだけ確かめられることがある。 美香子の涙だ。 俺はかえってやることのリストの一番最初に携帯のチェックを書き込んだ。 美香子からの着信があれば、彼女の涙はおれの行動を読みきっていたという ことになる。 なるのか? いや、なる。 きっと20件以上あるぞ、と思いながらバイクを加速させていた。            了
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