1-陽菜

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ジリリリリリ 目覚まし時計が騒がしく鳴り響いた それを止めてはまた鳴りを繰り返して5回 その目覚まし時計の持ち主である鬼灯優翔は、全く起きる気配を見せなかった。 「優翔!早く起きて、遅刻するよ!!」 彼を起こしに来たのは、鬼灯家の右隣に住む杏陽菜。医者が性別を間違え、女の子のような名前になってしまった、物腰の柔らかそうな男の子だ。 「ほら早く!」 「…いま、忙しいから」 意味不明な理由を残し、優翔はまた眠りにつこうとする。しかし、陽菜はそれをなんとか阻止し、無理やり着替えさせて、鬼灯家を出た。少し先のコンビニでもう1人の幼馴染の桜草重信がまっているのだ。
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