1-陽菜

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優翔は昔から器用なやつだったからサッカーもとても上手だった 僕ら2人は、いつもそれを見てるだけ 自分が運動音痴なのは分かっていたことだから、悔しいとかそういうのはなかった ただ、優翔たちと一緒にサッカーが出来ればそれでよかった 「いい、帰る」 わかりにくい奴だけど、サッカーをしている時の優翔はとても楽しそうだった だから、高校でもやるんだって勝手に思っていた でも高校入学前に、優翔はずっと使っていたシューズやボール…いろんな物を捨てた いつの間にか、サッカー部の写真も寄書きも無くなっていた 何かあったの?なんて気軽に聞けたらよかった。でも、優翔の悲しそうな表情に何も言えなかったんだ 「なぁ!コンビニ寄ってこうぜ!!」 重信もその事は知っている けど、なるべく踏み込まないようにしていた 「重信の奢りな…」 「え……」
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