うちの娘と居眠り

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うちの娘と居眠り

ちょっとだけ前置きが長くなります……  数年前の事です。その時私が勤めていた会社は、秋に運動会があったのです。親会社やグループ会社も総出で参加しチーム対決するちょっと規模が大きい運動会です。  まぁ……夢中になってるのは親会社一社だけで、他の子会社はみんな早く終わんないかな~って空気を醸し出してたんですがね……。どっちかって言うと昼間から飲むことを楽しんでましたね。  そんなところに私は娘じろーを連れて参加させてもらってました。最初こそ見慣れないオジサンたちばかりで怖がっていたじろーですが、昼休憩あたりには何やら眉間にしわを寄せながらも何とか抱っこされても泣かないようになっていたのです。  慣れた? いいえ、餌付けです。  オジサンたちも久しぶりに小さな子供を見たからか、すっごく可愛がってくださりましてね……ありがたいことです。  特に事務のお姉さんにはものすごく懐いてました。優しい人なのが一番伝わったんでしょうね。  帰りの電車でもご一緒して、その間自分から手をつなぎに行ったりして、そりゃもう仲良しになってました。  そんなお姉さんとママと一緒だからか、電車内でもうキャッキャキャッキャはしゃぐはしゃぐ……。  迷惑にならない程度に好きにさせていたんですが……それまで私の膝に手をついてぴょんぴょん跳ねてたと思ったら、急に動かなくなりました。  突っ伏したまま、微動だにしないのです。 …………ええ、ご明察。 寝ました。立ったまま、寝ました。  いやはや、驚きました。幼児って、本当にエネルギー0になるまで全力ではしゃげるんですね……。そして立ったままでも眠れるのですね……。  マンガでロボットや機械がガス欠になってぷしゅ~って擬音をあげてるシーンみたいでした。本当に。    その後抱っこしてたんですが、乗り換えで移動している間も起きず、最寄り駅から自転車に乗せるまで目を覚ましませんでしたよ……。   幼児の居眠り、おそるべし……!
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