第一章

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「お前、飯は食ったのか。学校からすぐここに来たんだろ?」 「マックでポテト買ってきて食った」 「そんだけじゃなぁ.......ちっ。しょうがねぇな」 疲れた体に鞭打って、キッチンに向かった。広めの寝室にだけこだわったので、玄関脇の、狭すぎるキッチンはかなり使い勝手が悪い。まぁ仕方ないことだが。 鍋に火をかけ、レトルトのカレーをあたためる。自分一人だけならそれだけでいいが、育ち盛りの十七歳にはそれでは栄養が足りないだろうと、冷蔵庫の片隅に放置していたブロッコリーを取り出した。まな板でブロッコリーと格闘しながら、レンジでご飯のパックを温めるのも忘れない。
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