奇跡な出来事のはじまり

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(ここからは、コロナでお休みになって、振り返ってみた事です。) 私は深く考えていなかった。 否、気づいていなかった。 仕事を変えてから、立ち止まる事もせずに、ただ、ただ走ってきた毎日だった。 引っ越しをしてから、だんだん落ち着いてきた夫も、インドアだが趣味を楽しみ、若かりし頃のようにまた、意欲が湧き上がってきていた。 将来の事等も少しずつ見据えて、身体を労わりながらゆっくりして日々過ごしていた夫。 でも、事あるごとに、空気を吐き出すように、 「早く死にたい」と言う夫。 心の中でも、本人にも、 「縁起でもない!やめて、そんな事言うの。」 一人で早く死にたがる夫の闇の深さに、そんな事しか言えなかった。
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