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幽霊の僕は…
僕が死んでからお葬式があってたくさんの人が来ました。僕はそれを祭壇の逆の位置から眺めていました。途中仏様がいらっしゃったけど僕を見てすぐ帰ってしまった。順調にお葬式が終わり、大勢の人たちは普通の生活に戻りましたが、キミだけはまだ悲しみにくれていました。生きているみたいにずっと彼女の後ろにいる僕ですが彼女からは見えません。また僕が見ているキミは前と違って違和感がある。幽霊の僕はキミをさわれないし楽しく喋れない。少し僕が寂しいとおもたときに、初めてのデートで行った占いの館の人気の高い人から言われたことがふと頭をよぎった。あれはなんと言われたのだろう。ああそうだ。
「あなたたちは末長く幸せになる」
だっけ、僕死んだのだけど。その時の僕は今もだけど占いなんて信じてなかったから。どんな結果だっていいけど。君は今日も泣いている。あの占いなんて嘘だったんだ。あの人は、
「人は命を落とすと感情なんてないのさん」
なんて言ったんだ。これも嘘だよね。君が泣いているのを見る心臓なんてないのに胸のあたりが痛いんだ。
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