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一緒に暮らしませんか?
あのお見合いパーティーから、数回デートというものをした。
食事から始まり、映画だったり観劇だったり、野球観戦だったり。何かと清ちゃんが誘い出してくれるのだ。
そう、自然とお互いに“サッちゃん“、“清ちゃん”と呼び合うようになった。サッちゃんなんて、もう何年呼ばれていなかっただろう?
思えば、看護師として勤めながら一人で子育てに奮闘してきた。こんな風に出かける事も、何もかもが新鮮だし楽しい。
「デートだから」と何もかも清ちゃんが考えて連れていてってくれる。ご馳走になってばかりじゃ申し訳ないと、私もお金を出すと言ったし、何かお返しをしたいと言うのだけれど、いつも「良いから良いから」と断られる。
「サッちゃんは一緒に来てくれるだけでいいから」清ちゃんのそんな言葉が心地良い。
ずっと一人で子育てをしてきて、節約生活が身に染みついてしまっている。正直、清ちゃんのお金遣いに、同じように返すことは無理だと思った。
会社経営だからある程度お金も自由になるのだろうと、清ちゃんの言葉に甘える事にした。
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