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だけどもし、彼女の隣に!?あいつ
…みつはるがいたら?
また訪れた同じ状況という実感があったのに、
怖さは1度体験したあの瞬間と変わらない。
そう考えると、振り返ることができないでいた。
「リュウ!!待って!!」
僕は彼女の声に、歩いていたその足を止めた。
あの結末を変えられるなら…
僕が勇気を出して、
なおこを誰よりもアイツみつはるよりも
愛してると示すには…。
あとは、振り返るだけ…。
僕は、二人が目の前に座っているだけで…
もう僕との時間は終わったんだと思った。
なおこは、みつはるを愛している…あの夏からずっと。
そう思って…僕はあの部屋から飛び出た。
僕が、なおこに話していればよかったんだろうか?
みつはるが、なおこと再会した時…。
あの嘘が、笑い話に?なっていたかもしれない?
そうすれば、あの瞬間が…なかったかもしれない?
悔やんでも始まらない。
僕は…僕らが、これまで過ごしてきた時間は?
偽りじゃなかった?
はず?
僕を愛してるとは、あの瞬間まで聞いたことはなかった。
正確には怖くて聞けなかった。
今、振り返れば…
あの結末、妻を失う結末を変えることができる?
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