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ダメ押しで行った学校の屋上で
あなたの姿を確認した時
私は思い切り名前を叫んだ。
「ねぇ!!!!!」
あなたは びっくりして振り向いた。
今にも消えてしまいそうな 暗い瞳。
走りすぎて潰れたのどをこき使って
私はあなたに話した。
「ごめんなさい!本当にごめんなさい!
今までごめんなさい!
あなたの私物盗んだのも、あなたが無視されるようにしたのも、あなたに万引きの罪をかぶせたのも、あなたの髪を切ったのも・・・全部私が指示したの!!
だってあなたが 本当に綺麗で、友達いっぱいいて・・・羨ましかったの!!
今更って思うかもしれない。卑怯かもしれない。
なんでもっと早く言えなかったんだろうって 後悔してもしきれない!
だけど
ごめんなさい!!ごめんなさい!!」
私はいつの間にか あなたのすぐ目の前に進んでいた。
あなたは ボロボロになったその体で、私を見つめる。
私は これまで流したことがない量の涙を 地面に落としていた。
「・・・いいの。今まで 辛かったんだね。
私こそ、ごめんね。
あなたにずっと 言えなくて。」
あなたは、いつもの優しい笑顔で、私を抱きしめてくれた。
あぁ どうして
どうして あなたが謝るの?
どうして そんなことができるの?
私は 心が軽くなっていく気がした。
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