きっとそれは真実

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きっとそれは真実

『後ろから視線を感じて振り返っても誰も居ないときは自分の真上に居る』 そんな説が世に出回っている。 正直、そんなもの人を怖がらせるための迷信だと思う。 居なければ居ないで良いじゃないか。 映画のようなどんでん返しは必要ない。 ほら、丁度良く誰かの気配がする。 視線ではないけれど、後ろに誰か居る気がする。 もう見ても良いよね。 振り返ろう。 案の定誰も居ない。 そして、真上だろう? どうせ居ないのだ。 上を向こう。 「あー……」 見るんじゃなかった。 気付きたくなかった。 私だ。 私の方だ。 真上に居るのは。
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