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おやつにしよう
「一緒におやつでも食べないか？」
部屋に近付く足音の後、扉越しにおじいちゃんの声がした
「ごめんね、今は要らないよ」
僕はそう返した
「一緒におやつでも食べないか？」
「ううん、今僕お勉強中だから」
そんな嘘を吐く
これで10回目
おじいちゃんは机を挟んだ僕の向かい側でテレビを見ながらおせんべいを食べている
だから僕は
「一緒におやつでも食べないか？」
「今食べたら晩御飯入らなくなっちゃうからいいよ」
何回も
「一緒におやつでも食べないか？」
「僕もう先に食べちゃったんだ」
断っている
「一緒におやつでも食べないか？」
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