想い 想い の 指定席

2.

殆ど相槌で終わった食事の後片付けをして、コーヒーを入れて、ケーキを出して、彼の前に置く。

「これ、プレゼント！開けてみて」

努めて明るく言うと

「花菜、ちょっと話があるんだ…」

彼が私の目をやっと見て言った。

ああ、とうとうきた…

クリスマスイブなのに…

「なに？」

明るく笑ったつもりだけど、笑えてるかな…

一度、視線を外した彼が、視線を戻しハッキリとした声で言った。