おまけ

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パイプオルガンの響く教会のなかで、望と遼は二人でバージンロードを歩いていく。 祝福の拍手をいつもより大きくならして、私はもう、涙でいっぱいだった。 美しすぎる望のウエディングドレスは、初めての地毛ということもあってか、いつも以上に品があって、華やかで今日世界で一番美しい花嫁だと、私はおもった。 遼もビシッと決めたタキシードがよく似合い、本当に誰もが認める美男美女、新郎新婦だった。 よくがんばったね。 めげずに、自分を理解してもらうことを諦めなかった二人に私は心から祝福の拍手を贈ろう。 そして、お腹の子供も、どんな性格に育とうとも、その子を受け入れて愛を込めて育てていきたい。 私みたいなオタクでも、智也みたいな俺様でも、望みたいな、心は乙女でも、遼みたいに同性が好きでも、構わない。 あなたは、あなたなのよって、いって受け入れてあげるからね。 怖がらないで、健康に生まれてきてね。
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