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第一章 生きて欲しかった
学校に到着すると…「野次馬」が居た。
屋上の下ら辺に
同じ中学の制服を着た子が…泣いていた。
彼女の知り合いなのかもしれない。
親と抱き合っていた。
泣きながら……。余程ビックリしたのだろう。
父親は…。呆然と現場に立っていた。
2人の事を隠すように…。
父親は、
「娘を撮らないで下さい。辞めてください。辞めて……」
と大声で話しても…手を止める人は居なかった。
僕も、父親と一緒になって
「撮らないで下さい。お願いだから…辞めてください!僕の学校の先輩なんです!」
と言った。
そう言うと、父親は…
「あんた…俺の娘を知っているのか?」
と話してきた。
僕は
「はい、美咲先輩ですよね??僕…部活…野球部なんですけど、美咲先輩は、部活のマネージャーしてました。」
父親は
「美咲を知ってる人が居たのか……。有難う。美咲も喜ぶよ。
それで、、なんで君は来たんだい?」
僕は…
「いえ、僕の学校って知ってビックリして…
まさか、先輩なんて思いませんでした。」
と涙を拭った。
父親は
「あの、美咲が死んだ理由…君は分からないのかい?」
と話しかけてくる。
僕は正直に…
「知りません…先輩なら知ってると思いますよ。僕は1学年違うので…分からないんです。」
と言った。
父親は
「すまんね、、、ショックが大きすぎて…君もショックだろうに……。」
僕は
「僕も知りたい。先輩がなんで死ななきゃ行けなかったのか…
家になんかあるんでは無いですか?」
父親は
「お母さんや、アイツの部屋を案内してくれ。この子は「野球部」部員の子だそうだ。(君はなんて名前だ?僕→光輝です。)光輝くんだそうだ。連れてってあげなさい。こんなところに居てもアイツは帰ってこない。行ってあげなさい!」
と少し声を張り上げていた。
「すみません、案内してください。」
と僕は言う。
「光輝君ね、あの子が「野球部に凄い子入ってきたんだ」って去年から話してたわよ。いつも貴方の話ばかり…てっきり彼氏さんかと。」
母親が言う。
僕は
「美咲先輩と釣り合いませんよ、有難う御座います。」
母親は
「行きましょう。あの子も喜ぶわ」
と言った。
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