2話

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父上様。 「…君…どうした…」 「へぇ、白い俺か?俺は見ての通り真っ黒さ。」 父上様は鶴さんを見て言った。 父上様が真っ黒なのは仕方ない。 「君は確か大倶利伽羅か。ありがとな、君のおかげでお嬢に会えた。」 そう声をかけられたくりちゃんは、少し警戒していた。 「父上様、貴方が此処に来たのは母上様からの任務でしょうか。」 「あぁそうさ!…君、ランクが下がっているだろう?」 隠し通すことは出来ないか。 「残念ながら。でも私は信じて待っていますので。」 それまで此処で強くなる。 すると後ろからカチャッと音がした。 「黒い俺なんて驚いた。だかなぁ、主に何かしたら許しはしないぜ?」 鶴さんは刀を抜いて父上様に向けていた。 「はぁ、それはこっちのセリフだ。俺の娘に何かしたら… どうなるか分かるな?」 「鶴さん、広間にみんなを集めてくれませんか?」 「君…こいつどうするんだい…」 今にも殺してしまいそうな鶴さん。 くりちゃんからも殺気が溢れている。 「詳しい話は広間でするから、だからみんなを呼んできて。」 「…分かった…」 「くりちゃんは部屋にいる貞ちゃんとみっちゃんに言っといてね。」 「…あぁ」 そう伝えて了承したのか 2人は鍛刀室から出て行った。 はぁ…と一息した私に父上様が近づいてきた。 「お嬢、手紙を預かったんだ。後で読んでくれて。」 手紙なんて久々だ。 「ありがとうございます。後でゆっくり読ましてもらいます。」 「お嬢、たまには黒鶴って呼んでくれ!!話し方もタメでいいんだぞ!!」 「…考えておきます。」 すると父上様はむむむ。としていた。 いつかね。いつか。
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