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父上様に手紙を渡し、母上様に届けている間
私は暇で仕方なかった。
ガラッ
そんな音にハッとしてその方を見ると、私は不機嫌になった。
「ほぅ、此処におったか。」
「こら、勝手に入んないでって…」
「はて?ダメか?」
こやつ…
「当たり前でしょ⁉︎」
「はっはっ、すまんすまん。」
ムカつく…
「どうせ貴方の事だから、何か話があるんでしょう。」
だいたい三日月から動くときは話があるとき。
「ふむ。あの黒い鶴は何故あんなに普通なんだ?」
「どうゆうこと?さっき話したじゃない。別にブラック産ではないって…」
するとじじぃは私の前に座り言った。
「元々は白いんじゃないか?」
「‼︎」
「何故あんな風になったか気になっての。」
何もいえなかった。
まだ早いような気がして。
誰も信じてくれなくて。
信じてくれたのは…
私は無意識に後ろを見ていた。
「…もう、誰もいないか…」
もういないんだ。
「…?それは確かぴーしーとゆうやつか?」
「そ、そうだけど。」
「隠し事はならんぞ。」
…
やっぱり私はこの人が嫌い。
「まだはっきりとは言えません。ですが、父上様が黒くなった話は明日広間で話してあげます。」
「あい分かった。皆に伝えておこう。」
そう出て行った彼を見て肩の力が抜けたのが分かる。
「はぁ…そっか…いなかったわ。」
もう信じてくれる人なんて…
「君!今日も驚きを…って…」
「…どうしたの?」
「…こっちのセリフだ。何故泣いている。」
「鶴…」
「おいおい君らしくないぜ?俺らの部屋でも行くか…」
鶴は信じてくれるのだろうか…
あの残酷な話を。
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