年末はご注意

6/7

71人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
さぁ、どう苛めてやろうかと思ってたけど……。 突然天音がガバッと着ていたセーターを脱ぎ出す。 「天音?」 それだけで止まらず、肌着、最終的に上半身着ている物すべて脱いだのだ。 下着すら脱ぎ捨てた。 さすがの私も突然すぎて固まる。 天音は私の膝の上。 つまり目線は私の上にあるけど…正面には大きく、そして激しく主張している胸。 勿論初めて見る訳じゃない。でも何度見ても……。 「天…んぐ!」 行動は止むことなく、上からキスされる。初めはソフトに。段々と啄むように。何度か角度も変えて。 多分……このキスはいつも私が天音にしているキス。彼女も真似して今私にしている。 こんな積極的な彼女は初めてだ。 戸惑う気持ちはあるけど、そんなものないに等しい。 だって先ほども言った通り、このキスは私が天音にしてるもの。 それを今は天音がしている。 これはどういう意味かなんて明白で、疑う方がどうかしている。 「分かる?このキスはいつも私が千景ちゃんにしてもらってるのもの。それが今は私のキスそのものになっているの。」 「あ…。」 「私も…えっちなのかな?キスもそうだけど…どんどん貴方に影響されてる。でもね?それが嬉しくてしょうがない。この…私が大好きな貴方に染められていく感覚が。」 ドクンッ。 鼓動が激しくなる。 ゴクンと生唾を飲まずにはいられない。 「ねぇ…この身体を見てまだ我慢できる?まだ余裕持てる?」 これは挑発だ。 大きな目を少し細め、にんまりと笑うその表情は、挑戦的だった。 しかもこれは意図的でもある。 彼女だって伊達に私のことを知ってきた訳じゃない。 確信があるのだ。 私が、瑞木千景が宮園天音の綺麗な姿を見て…興奮せずにはいられないことを。 そして宮園天音が瑞木千景に"触れてほしい"という思いを見せることで、さらに欲情することを。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加