島崎くんへ。

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 でも、岡部くんはさーちゃんのことが好きで、いつも一緒に行動している私のことも見る機会が多かったんだと後で分かった。  部活を引退するタイミングで2人は付き合うことになった。 「この実、ごめんね……。」  さーちゃんにすごく謝られた。 「……許さないから。」 「……そうだよね……。ホント、ごめん……。」 「そうじゃなくて、岡部くんを悲しませたら許さないから。」 「この実……。」 「ちょっとかっこいいこと言ってみた。」 ペロッと舌を出して私は言った。  それでもまだ、私は岡部くんのことが好きだった。  目指す高校は別だったから、新しい生活になればきっと吹っ切れると思っていた。
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