0人が本棚に入れています
本棚に追加
中学の頃の同級生が亡くなったと知らせがきた。
どうやら病気が原因の様だったが、容態が急に悪化したとのことだった。
私たちはまだ20代なのに……。
知らせを聞いた時、真っ先に浮かんだのは中学の卒業式、彼の言葉と笑顔だった。
彼、島崎佳哉くんと私、井原この実はクラスメイトだった。
私も彼も、どちらかというとクラスで目立つ存在ではなく、いわゆる『その他大勢』だった。
逆に私の親友のさーちゃんは活発で誰からも好かていて、クラスの中心にいるような存在だった。
なんで私なんかが親友になれたのか今でも不思議に思う。
入学してすぐ仲良くなった私たちは、同じクラス・同じ吹奏楽部だったから、朝練から授業中、放課後練習までずーっと一緒に行動していた。
割とどんくさい私を、さーちゃんはぐいぐい引っ張っていってくれたから、周りからさーちゃんの腰巾着だと古くさい表現をされることもあった。
最初のコメントを投稿しよう!