美しい生活

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その日、上弦の月が藍色の西の空にぽつんと、美しく輝いていた。笹倉さくらは、ぼんやりと自分の部屋の窓を開けて、憂鬱な思いをしめやかに溶かそうと月を見ていた。それは高校2年の寒い冬の日であった。
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