第4章「バケモノ」と呼ばれて

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「だめぇ~!それっいっちゃんのお人形さんなんだから!()~ちゃんはこっちのおもちゃで遊んでっ!」 小学2年生のいつかが保育園年中の二三(ふみ)に奪われたであろう人形を必死になって取り返そうとしている。 なので私は、 『()~ちゃん♪そのお人形さんはいっちゃんのだからもう返してあげようね♪』と、二三(ふみ)にお願いしてみる。 「まめっ!まめまめまめっ!これふ~ちゃんのおにんぎょさん!」 なら今度は、 『いっちゃんにお願いがあるの♪いっちゃんはお姉ちゃんなんだから()~ちゃんにもうちょっとだけ、お人形さん貸してあげても大丈夫だよね?』と、いつかにお願いをする。 「やだっやだっやだぁー!」 駄々をこねるいつかに思わず、 『いっちゃんはお姉ちゃんなんでしょ!』 「う、う、うわぁ~ん…お姉ちゃんが怒ったぁ~…」 毎日こんな事の繰り返し。 けど・・・。
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