お風呂で……※

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「ふ、ぁっ……ぁ、んんっ……ん、んーっ」 湊は、このキスに騙されてはいけないと、分かっている。体から力が抜け、気を許した隙を狙って、瀬名は今先端だけ湊の中に挿れているモノを更に侵入させるつもりでいるはずだ。絶対に口を開けるものかと、湊は抵抗する。ヌルヌルと、舌で唇を舐められるが、1㎜でも侵入させるものかと、口を固く結び、瀬名の舌を拒む。 「ふぅ、っ……はふ、っ……ぁ、んっ……」 しかし、瀬名はあまりにもしつこく湊にキスを求めて来る。鼻呼吸だけで頑張っていたが、体中に酸素が不足して来て、息が苦しくなる。このまま我慢大会が繰り広げられるか思われていたが、すぐに破られた。湊の体を支えている両腕の力を、瀬名は一瞬だけ緩めたのだ。 「んがっ、あぁっ⁉︎ ……あっ、あっ⁈ あぁっ!」 重力に逆らえるはずがなく、瀬名の自身の半分程が、湊の体内に一気に入った。先程まで、角度と体勢は違うが、中を解され広げられていたからか、抵抗感もなくすんなり入ってしまった。 「んっ、ぁ……は、あっ」 突然の衝撃に、湊は耐えられなかった。口は開けてしまったし、全身が痙攣したかのように震えてしまう。そして、口を開けたのをいい事に、瀬名の舌が口内に入り込んで来た。 「ぁ、んっ……ん、んっ……は、ふっ……うっ、んんっ」 衝撃からまだ回復出来ないでいる湊は、瀬名の好きなように舌を絡めさせられ吸い上げられる。『クチュクチュ』と、水を含んだ卑猥な音を聞かされているうちに、湊の両目がトロンとして来た。 「んっ、んんっ……ぁ、んんっ」 この体勢で挿れられるのも、キスをされるのも、どちらも嫌だったはずなのだが、次第にそんな気力を奪われていく。口付けを重ねていると、体内にいる瀬名のモノが、より密度を増して固くなっていく。ドクドクと、激しく脈打っている事さえ伝わって来る。それ程瀬名が興奮しているのだと分かった。先程散々好き勝手に言われて、腹が立っていたはずなのに、そんな彼の様子を感じていると、途端に許してしまえそうな心境に陥ってしまう。すると、意思なく固まっていた湊の舌が、無意識に動き出した。 「んっ……ん、むっ……ぅっ、ふはっ……んんっ」 舌同士が何度も絡んでいるうちに、瀬名は、もうどちらのものか分からなくなってしまっている唾液を、湊の口内に押しつけ始めた。湊はその液体を、『気持ち悪い』とは思わず、飲み込んでしまう。体内に入り込むと、喉から胸の辺りがジーンと熱くなって来るような感覚に襲われた。湊の目は益々蕩け出す。 「ん、むっ……ぅ、っふ……んっ」 しかし、唾液の量がとてつもなく、息苦しさもあって、湊の口で全てを収めておくには厳しくなって来た。飲み込んで行くにしても、キリがない。結局、湊の口の中はすぐに決壊して、端から唾液が漏れ出て、顎を伝ってポタポタと垂れて行った。
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