先輩─ひとこと言ってもいいですか?

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「はっ!? なっ、これ、どっから……」 勢いよく振り返ると、目の前には、クッションに顔をうずめてぷるぷると戦慄(わなな)く響。 チラリと覗く瞳が、涙で潤んでる。 「ちょちょちょっ……と待って。 た、頼むから弁解させ……」 「っ帰ります……! お邪魔しましたっ」 「あ、響!!」 引き留める間もなく、響は荷物を抱えて玄関を飛び出していってしまった。 追いかけることも忘れて、唖然として固まる俺。 手には、元凶のブツを握りしめたまま。 違う。 誤解だ。 ホントに!! これ、俺のじゃないんだって……!!!
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