230人が本棚に入れています
本棚に追加
そんなこんなで3日ぶりの響と、俺の部屋でお互い正座して向き合ってる、この状況。
これはもう、ひとまずドストレートに謝るしかない。
「響……」
「あの……えっと、先輩……」
―――「「ごめんなさいっ!!」」
同時に頭を下げて、そして同時に顔を見合わせる。
え、なんで響まで謝んの……
俺が目を丸くして呆けていると、響は困ったように眉を下げて、視線を泳がせた。
「あのっ……私やっぱり、どうしても、無理で……」
「待っ……! 無理って言わないで!
いや、無理だよなあんなん見せられて……や、でも! 俺絶対別れたりしたくないから!」
「え、別れ……?」
「響のこと怒らせたのも幻滅させたのも充分承知なんだけど! そもそもアレは、俺のじゃ」
「せっ先輩! 違います……!」
切羽詰まった響の声に、俺は言いかけた言葉をぐっと飲み込む。
最初のコメントを投稿しよう!