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響……それ、絶対友達にからかわれてるって、と思いつつも、不安そうに俺を見上げてくる表情を見たら、そんなこと絶対言えない。
それよりも、目の前に置かれたこの据え膳状況をどうにかしなければ。
なんせ、俺達、未だに清いお付き合いなんですよ。
ビックリでしょ?……ねぇ?
だってほら、響は、全部ハジメテなので……ねぇ?
だけどいい加減、俺の中のもう一人の俺が、“今男にならなかったらいつなんの?”と背中を蹴ってくる。
付き合ってこの一年半で鍛え抜かれた強靭な理性も、完全に白旗を掲げてる。
タイミングを見計らったかのように、遠くのお寺から除夜の鐘が鳴り響き始めた。
俺のこの煩悩をどうにかしろってか?
言っとくけど、108じゃ到底おさまんないよ?
俺は響に一歩近づいて、そのイマイチしっくりきてない女教師風の眼鏡を、額の方へ押し上げた。
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