バンド!

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「トラくん、やっと帰って来たのかい」 「バンド見てましたー。ま、俺らのがいけてたけど?」 今はライブ中ということを忘れていた。トラは他のバンドを見て研究したりしてんだよな。 「なんだ、タバコかと思った」 「俺はもう吸わないんすよ?」 「え、トラさんは喫煙者だったんですね。最悪」 「おい早川、それはイケイケの高校時代のときだぞ?しょーがなくね?」 「全然イケてない、だめだめ学校ですね」 「おいおい、その学校に今は綾が通ってんだぞー!しかも俺の母校だし?」 これだけは、声を荒げなくて主張せねば!俺様リーダーだし? 「綾は入る学校間違えたな」 早川に無視された。俺は一応リーダーなのになぁ。 「まぁ、早川はボンボンの私立だもんなー。金あれば入れそうなとこだろ?」 トラは早川に対して反抗的だ。 「綾も普通に入れたのに。勉強すればな」 「いや、今更無理ですよ…」 「そうか、綾はあんな学校じゃないほうが進学によかったのにな」 「おい!早川、あんな学校ってなんだよ!バカにしやがって!」 「トラさんみたいなバカばっかりがたくさんいるんでしょ?」 「なんだ?俺がバカってか?」 「そうです」 「早川、てめふざけたことばっか言いやがって」 「は?なんなんですか。バンド辞めたいならどうぞ」 「おい、ボーカル辞めさせたの誰だよ。お前だろが」 ケンカ勃発!危険だ! 「おいおい、まじケンカやめような?練習するぞ」 すぐケンカする輩はどうしたものか。 「あの…憲緒さん。俺、ここにいてバンドで有名になれます?」 綾、今更思ったのかい? 「あぁ、うーん。あとは努力次第?」 サウンドは悪くないんだけど、仲悪いのはなんとかならねーかな…。
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