11人が本棚に入れています
本棚に追加
俺は誰でもいいから、彼女が欲しかった。
一応バンドやってると、なんとなくモテた。から、ファンとは何人も付き合ったことがある。
だけど、すぐ振られる。
くそっ!
「トラはさー、なんか、あと少し足りないってゆーか?」
「は?なんだよそれ」
今の彼女に話があると言われたが…なんなんだよ!
「トラって、微妙なんだよね、なにもかも?中途半端ってゆーか」
「は?」
「それよりさ〜サトって、なんかかわいいよね。今度はあの子と付き合おっかなー?」
「はぁ?話全然わかんねーんだけど。お前何が言いたいわけ?」
「はぁ、バカなんじゃない?サトはトラと違ってウブそーだし~なんかよさそう」
「は?だから意味わかんね」
「わかんないの?あんたとはもうおしまいってこと。サトを紹介してよね?」
「はぁ?お前さ、俺んち住んでんじゃん?」
「だから、おしまいって言ってんじゃん。ここ出て行くから。わかんないの?あんた相当バカじゃないの?」
むかっ!
「てめー早く出てけ」
サトって誰だよ。
早川だろ?あいつなんかな、お前みたいなバカを見下すんだぞ?こーゆうバカな女とか嫌いだしってな。しかもあいつ女と付き合ったことねーんだぞ?
あーあ、俺は早川以下かよ。
前にこんなことがあったな…。
学生の頃…柴田が告られてるとき、たまたま近くを通ってしまった。
「あー、あいつ彼女いないから付き合ってやれば?」
「え、だ、誰なの?」
俺を指差した。バカにしてる。自分のほうがいけてるってわかってる。
そういう奴って、すげーむかつく!
柴田も早川も、まじむかつく!
最初のコメントを投稿しよう!