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「違うよ。大好きって言ってくれたよね?」
「え、…うん」
明美はいつも、自分を犠牲にしてるような気がする。やりたいことはきっと、抑えてる。
俺はいつもやりたい放題だけど。
「急に変なこと言ってごめんなさい…」
「俺も、明美のこと好き。I love you」
目線を合わせて言ったところ…いつも冷静な明美が赤くなった。
「くっつくの好きなんでしょ?」
「え…綾く」
今度は俺からぎゅっーって抱きしめた。明美ってやっぱり小さい。
「明美、そんなに無理しないでいいよ。明美は頑張りすぎるんだよ、たぶん。」
「あ、綾くん?こ、こんなとこで、は、恥ずかしいよ」
「あー、うん?」
ぱっと離すと、やっぱり明美は顔が赤い。そして目をそらした。そっと頬を触るとビクッと震えたけど、こっちを見てくれた。肌綺麗だな。
それから、唇を触るとプニプニしてて。
そのままキスする。明美の目を見たらぱちくりしていた。目、大きいな。気にしないでキスする。
髪の毛は、さらさらしてる、黒髪いいなぁ。綺麗だし。いつもつい触りたくなってたけど触ってない。でも今日はいいんじゃない?
ふぅ。ひと息ついたので明美から離れた。
明美を見たら、真っ赤になってた。
「あ、ごめん。苦しかった?」
「あ、あ、あ、綾く、」
すごい真っ赤なんだけど。つい笑ってしまった。あ、傷ついたかな?
「ええと、大丈夫?」
「だ、大丈夫じゃない!は、恥ずかしい!」
へぇー、珍しい。取り乱してる。
「綾くん、行こう」
「え?」
そういえば、ここ公園で…めちゃ見られてて。
とんだ恥ずかし目に合わせてしまった。明美なんか泣きそうにしてる…?
急いで明美の手を引いて、移動した。
喫茶店に入り、適当に注文。
「明美、ごめん。公園だったね…」
「…」
なんにもしゃべらない。泣いているような?もしかして、怒った?
「だ、大丈夫?」
店員さんがコーヒーを持ってきた。明美にはミルクティー。で、よかったかな?
「…どうもありがとうございます」
「綾くん、明美ね、キスしたことなかったの…」
「え?うん…?」
「綾くん!」
ガタッと椅子から立ち上がった。店員さんはびくっとしてたけど、持ってきたミルクティーを置いた。
「なに、どうしたの?」
「あんなにチューしたら!明美、もーびっくりしたの!綾くん急にチューするし!あ、明美のこと好きって!そんな、急にしたら、びっくりするから!」
大声で叫ぶ。
あ、店員さんに嫌な目で見られた。お前、中学生と付き合ってるんだな?みたいな?でも、いいんだ。明美は俺のこと大好きだって言ったから。
「綾くん!聞いてるの?」
「あ、はい」
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