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花田真矢
私のうちはアジアン雑貨のお店をやっている。一階がお店で、二階が家。
最近、お父さんの妹のいるかお姉ちゃんが旦那さんと一緒にうちで暮らし始めた。
この旦那さんというのが、お兄ちゃんと同い年で18歳。よくわからない。
「真矢ちゃん、おはよう!」
「あ、お兄さんおはよう!」
朝食を作っていたところ、キッチンににょきっと現れた。優お兄さん。
「朝ご飯、真矢ちゃんいつも作ってるよね」
「はい。みんな忙しいし、お昼のお弁当作るついでです」
「えー?中学なのに弁当なの?」
「はい。そうです」
「そっかー。大変だなぁ」
お兄さんはコンビニで働いてる。だから帰りが遅かったりそんなことがよくある。それでも、ものすごーい身長が高い。不規則な生活なのに。
誰も来ないから、2人で食べることにした。
「お兄さん、身長はいつ伸びたんですか?」
「え?うーん、最近?」
「そうなんですね!じゃあ私ももっと伸びますか?」
「たぶんね。まぁ、小さい方が女子っぽくてかわいいと思うけどさ?」
「そうなの?」
「これは俺的考えだから、気にしなくていいよ!女子ってゆーのはなに考えてるかわからないからね〜」
お兄さんの言ってることがよくわからない。
「朝ご飯できてるのに誰も来ないね。せっかく真矢ちゃん作ったのにさ。どーなってんだよ」
「お兄ちゃんは?」
「さぁ?帰ってないよ」
「またバンドかなぁ」
「そうかも。ところで、真矢ちゃんは好きな子いないの?」
「別に?」
「そっかぁ。じゃあ真矢ちゃんのお友達の…」
「明美ちゃん?」
「そう、あの子はモテるでしょ。かわいいし?」
「モテるって、よくわからない」
「あー、つまりね?男の子から人気があるかってことだよ!」
「え、人気ってどうやったらわかるの?アンケート?」
「そ、そうだねぇ…。女の子からは?明美ちゃんかわいいとか言われてない?」
「別に?お兄さんが明美ちゃんがそこにいるのにかわいい、って言っててびっくりした。初対面なのによく言えるなぁと思って」
「すみません…。そうだ、お兄ちゃんは?モテてるんじゃない?」
「お兄ちゃんは学校違うよ?高校生だしわかんないよ?」
お兄さんはよくわからないことを言うなぁ。
「えーっと、そうでなくてね?うーん、…あ、真矢ちゃん学校の時間じゃない?遅刻しないかな?」
「…そろそろ時間だから行ってきます」
「うん、いってらっしゃい」
お兄さんってお兄ちゃんと違ってよくわかんないことばっかり言うなぁ。お兄さんとお兄ちゃん呼びがややこしくなるー!やっぱり名前で呼ぼうかな。
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