0人が本棚に入れています
本棚に追加
「止めてよ。聞きたくない」
私は耳を覆った。
「ベラ、落ち着いて」
ジョンの手が私の肩に触れる。その温度がネックレスを付けたシーンを呼び起こさせる。
「嫌。貴方と兄弟だなんて。そんなの嘘よ」
「ベラ。確かに俺はイケメンでもないし、友達も少ない。だけど」
「本当に分かってないんだから!」
私は外へと飛び出した。
裸足で、羽織るものなんか着ずに。
後ろから追いかけてくる足音が聞こえる。その音から遠ざかりたくて私は速度を上げた。
だから目の前にトラックが出てきたのは一瞬の出来事だった。
最初のコメントを投稿しよう!