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「私、あんまり褒めてくれるからあなたが好きになっちゃった」
「えっ」
「それだけ褒めてくれるところを見ると、あなたも私のことが好きなんでしょ」
「いや、あの、この世には建前と本音というものがあるだろ。だから・・・」
「今まで褒めたことは建前だって言いたいの?」
「まあねえ・・・」
「でも、私に好意があるから誉めてくれるんでしょ」
「んー、まあ、確かに好意はあるよ。だけど、好きと好意とは別でしょ」
「そんなこと言えた義理、あなた、付け上がってない?」
「えっ」
「あなた、身の程を考えないといけないわよ」
「えっ」
「だって私が今までにあなたに言った労りの言葉も建前で言っただけなんだから」
「えっ」
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