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僕がまだ小学一年生だったときの出来事です。
僕は夏休みに母の実家がある宮城県の田舎に来ていました。
都会育ちだった僕には田舎の風景が珍しく、それがとても新鮮でずっとワクワクしていたのを覚えています。
母の実家に着き、僕はおばあちゃんに出されてスイカを食べた後、一歳年上の従兄の春樹君と遊びに出かけました。
春樹君は昆虫取りの名人で、僕に大きなカブトムシをくれたことを今でも覚えています。
僕はそんな春樹君が好きで、こんなお兄ちゃんがいればいいのにと、心の中で思っていました。
そんな田舎での楽しい一日も終わり、僕は春樹君と同じ部屋で寝ることになって、春樹君が部屋の明かりを消しました。
でも、僕が目を閉じて眠りにつこうとしたとき、春樹君は小さな声で僕に話しかけてきたのです。
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