10人が本棚に入れています
本棚に追加
突然 なんなの?
わたし....
いつからここに居るのか思い出せないの。
うんん...
そんな事より自分が何処から来て誰なのか分からない...
そっちの方が問題よね。
きっとそんな事をブツブツと独り言で呟いていたのよ。
「チョット...あなた
ここで何やってんですか?
こんな...寒い山道で...
しかもT-シャツで短パン、キャップ?
有り得ないし...
死ぬの?
頭...大丈夫?」
そう言われて気づいた...
確かに死ぬほど寒い!
この状況は私自身の問題より更に大問題...
って言うか、
いくら何でもわたしが(あなた)って名前じゃないくらいは分かるのよ。
「ひょっとして今...わたしの事、
頭...大丈夫って言ったの?!」
失礼な事をいけしゃあしゃあと言うもんだからキレギレだったの。
でもね...それより
寒さが酷くてブルブルと身体の震えが止まらなくなっていたわ。
しかも、
「あっ!あ~あっ!」
その男は無礼にもわたしを指差して叫んだの。
「サッ...サララちゃん?...だよね!
そうだよね!
間違いないや...感激です...
こんなトコで会えるなんて!
何かの撮影中ですか?
握手してもらえますかっ!」
「サラ...ラ...?
この状況で...感激...握手...
こいつ...何言ってんの...」
何の記憶もないわたしはこの屈辱的な状況だけは忘れまいと思いつつ気を失ったの。
最初のコメントを投稿しよう!