2.居残りと匂い

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大丈夫か、と顔を近づけてくる関本先生に私の心臓は爆発寸前だった。 そして理解できていないまま咄嗟についた嘘もあっさり見破られてしまった。 「お前、、分かってないだろ?本当のこと言ってごらん?」 目の前には今朝のように、にっこり笑う関本先生がいた。 「ごめんなさい。」 「まったく、、もう少しで定期テストなんだから集中しろよ?」 緊張してるとは言えず素直に謝ると、関本先生はにっこりから優しい微笑みに変わり私の頭をぽんぽんと撫でた。 あまりの出来事に身動きが取れず、だんだん自分が赤面していくことだけ感じ取れる。 先生が手を離すと同時に、桜の香りが漂ってきた。 「わ、いい匂い、。関本先生から、?桜の香りがします。」 恥じらいも忘れ、今度は私から先生に顔を近づけた。 「もしかして柔軟剤の匂いかな、。桜好きなの?」 「はい!色も香りも全部大好きなんです。だから季節も春が好きなんですよ!時間があれば毎日お花見に行きたいくらい。」 ソメイヨシノにしだれ桜、寒桜に普賢象、語りだしたら止まらない。 それくらい私は桜の虜なのだ。
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